和田メリヤス(株)
[繊維工業/
「WORK-ER W007-WH 莫大小タオル」が2014年度グッドデザイン・ベスト100とグッドデザイン・ものづくりデザイン賞を受賞
- 事業内容
のどかな田園風景が広がりゆったりと和田川が流れる和歌山市内に吊り編み工場和田メリヤス株式会社はあります。吊り編み機は釣鐘のように天井から吊るされ、クルクルと回転しながら円筒状に生地を編んでいく機械です。そのスピードは1時間に約1m編める程度です。ヒゲ針という編み針が機械に固定された状態で周りの歯車が糸を針の上にまるで置いていくかのように編んでいきます。その為余分なテンションが掛からず編み上がった生地は自重だけで下がっていくので伸縮性がありふっくらとした風合いになります。洗濯を重ねてもその風合いは損なわれにくく、丈夫で長持ちすると言われる吊り編み生地はこうして生まれます。しかし、高度経済成長期には生産性の低さを理由にどんどんとその姿を消して行きました。そして今では現存するその大部分が和歌山に残される程度にまで減り、希少性の高い機械になりました。
弊社は1957年に創業し、現在は約120台もの吊り編み機をわずか数名の職人だけで動かしています。風合いを保ちながら生産性を上げるための工夫、研究を重ねてできた手作りのパーツ…工場の随所に職人の手仕事が感じられます。吊り編みの風合いを次の世代に伝えたい、そしてまだ誰も見たことがない“わくわくするもの”を創り出せるという思いから他の機械は導入せず吊り編み機だけにこだわり続けてきました。そうしてこれまでなかったいくつもの新しい編み組織を生み出しました。職人自作のマイクロコンピューターで制御されたボーダー柄や特許申請時に初めてサンドイッチパイルと名付けられた生地の開発をはじめ、両面パイル・裏毛両面パイルも共に特許を取得しました。吊り編みならではの風合いと数々の珍しい生地は国内外から注目を集めています。
2013年から自社ブランド事業をスタートしました。『身につけて心が豊かになる製品を。』をコンセプトに2017年Spring/Summerより自社ブランドSwitzulを展開しています。
身につけて心が豊かになる製品を。