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第62回 社会基盤(インフラ)の安全・安心を守る総合検査会社
東洋検査工業株式会社

業種:
建築・土木・不動産
職種:
建築・土木・物流/

きらり輝く元気な企業 第62社

ご紹介する企業は、非破壊検査の“東洋検査工業株式会社”です。 


( 東洋検査工業株式会社 )
今回は、管理部の上和正係長と入社4年目の調査技術部の松村洋孝さんと大阪営業所の八十貴章さんにお話を伺いました。
 
       ( 管理部 上係長 )

Q.会社の経営理念について教えてください。
弊社は経営方針として以下の3項目を掲げています。
1.売上目標の達成
 実績、経済市場状況、取引先状況等を基に正確な数値目標を期首に設定し、目標にたどり着くのでなく通過点と考え、従業員皆で努力できるよう考えています。
2.経営基盤の充実と安定成長
 従業員皆で目標に向かって努力していくためには、努力できる環境作り必要であると考えており、事業所整備、各種機器導入等によるハード面の充実、そして何よりも弊社の一番の戦力は従業員であり、従業員の総合的な能力が向上できるようソフト面の充実が整えば、自ずと会社は安定成長を実現できると考えています。“正の連鎖”を維持するように努めています。
3.高度な複合技術サービスの提供
 近年、検査対象物の多様化、検査手法の高度化等で高い技術力が問われる状況です。最新の機器技術を積極的に取り入れ、それらから得られる成果を取引先に提案・提供するとともに取引先のニーズにいつでも対応できる体制作りと、従業員一人ひとりが積極的により高度な新技術の習得に挑戦しています。

Q.事業内容について教えてください。
 弊社の事業は大きく別けて「非破壊検査」「インフラ調査」「保安検査」の3つがあります。
 まず「非破壊検査」とは、金属(鉄)の溶接部及び構造物、プラント設備、機械鉄鋼製品を壊さずに表面や内部のキズの有無、程度を知り、検査対象物を規格などの基準に照らして、合格・不合格の判断をします。
 
      ( 超音波探傷検査 )
次に「インフラ調査」はトンネル・橋梁・道路付属物の調査点検コンクリート構造物の調査地下埋没物・空洞の調査します。最後に「保安検査」ですが、高圧ガスプラントや各種危険物タンク等の稼動を続けるための検査を行っています。
 弊社の行っている仕事について聞かれたことはないと思いますが、我々の生活に必要な産業分野での安心・安全を守るために必ず必要な仕事なのです。生活基盤に関連する施設設備を対象としているので、皆さんが平穏に生活を過ごせるお手伝いをしており、それが社会貢献につながる仕事であると感じています。
 
         ( トンネル検査 ) 

Q.これからの展望や目標について教えてください。
 高度経済成長期に多く架設された橋梁の老朽化対策、2012年のトンネル天井板落下事故以後、全国規模でのトンネル点検等、検査・調査物件は今後も更に増加、拡大が予想されます。業界全体では検査調査技術者が不足しおり、弊社としても技術者の育成が喫緊の課題となっています。

Q.会社の福利厚生や取り組みについて教えてください。
 弊社には、社員間の相互親睦を図ることを目的とした準組合組織(東睦会)があります。東睦会では各慰労会(忘年会・夏季慰労会)の開催、また会社との共催による親睦旅行(今年は全事業所参加で伊勢志摩への旅行)や従業員の家族を招いての親睦パーティも開催しています。また会社でもリゾートホテルと法人契約を結んでおり、従業員や家族の皆さんに利用してもらっています。

Q.職場の雰囲気について教えてください。
 近年は従業員の平均年齢が40歳を下回り、40歳前後の管理職も徐々に増えてきています。そのため仕事に対する価値観や業務管理の手法にも、新しい考えが生まれてきています。社員間のコミュニケーションは、連れ立って一般のマラソン大会に参加したり、出張中は夕食を共にするなど、所属部署や年齢の垣根を超え盛んに行われています。また、社長の気さくな人柄もあり、社員が技術や機械について教授、相談のために社長室を訪れることがしばしばあるなど、上下のコミュニケーションも盛んです。
 
        ( 事業風景 )

Q.採用について求める人材を教えてください。
 当社の業務は技術サービスですので、まずは技術(資格)を習得できるように努力を積み重ねることが重要です。またサービスという点ではコミュニケーション能力が重要です。この2面を発揮し、社会が求める安心と安全に対して、技術者として誇りを持って技術サービスが提供できる、フットワークの軽い人を求めています。

Q.研修制度について教えてください。
 入社時研修で社内規定、品質マニュアルについて教育を実施します。各事業所へ配属された後は先輩社員に同行しOJTを行います。また、資格取得の試験対策として社内でのOFFJTも実施していて、入社後3年を目途に非破壊検査の資格を2種目以上取得できるよう推奨しています。非破壊検査の技術資格取得については、試験費用、講習会費用またはそれに掛かる交通費を、上限はありますが、会社負担する規定も設けています。また、近年では年齢別、階層別の社外セミナーに業務の一環として参加してもらい、従業員の総合的な能力の向上を目指しています。

上係長ありがとうございました。
ここからは八十さんと松村さんにお話を伺います。

Q.御社を志望した理由や和歌山で就職しようと思ったきっかけを教えてください。

松村さん-
 私は和歌山で大学生活を過ごす中で、地域の風土はのんびりしていて、元気な人が多いところがいいなと感じ、和歌山を気に入り、和歌山で就職しようと考えました。そして大学での研究テーマが、LEDの光を用いて非破壊で栄養素を計測するというもので、この研究を活かせる就職先を探していたところ、分野は違いますが和歌山に「非破壊」というワードを持った企業があることを知り志望しました。何か大きなものを造ったりする派手な仕事ではありませが、人の見えないところでみんなの安全を守っている仕事だという点が決め手で入社しました。
 
      ( 調査技術部 松村さん )
八十さん-
 私は、たまたま参加した合同企業説明会で「非破壊検査」という初めて聞くワードの興味を持ち、ブースで説明を聞いたところ、鉄でできた構造物を壊さずに検査することは、施設や設備を安全に稼動するためには必要不可欠であることを知り、特殊な業種で技術も身に付けられる面白い仕事だと感じ志望しました。

Q.現在の業務について教えてください。
松村さん-
 道路に関連する構造物、主にトンネルの点検等を行っています。トンネルはコンクリートで覆われており、経年劣化等で破片が落下する危険性があります。このような危険を未然に防ぐため観察、措置等の業務を行っています。
八十さん-
 私は今、主に小型タンク内溶接部や遊園地遊具の溶接部、ボルトネジ部等の磁気探傷検査をしています。特に遊園地の遊具に関しては毎日激しい動作を繰り返している為、欠陥の見落としは事故につながる可能性があるので気が抜けません。稀にかなり見難い欠陥があるので見逃さないよう根気強く行うことが大切で集中力や忍耐力が必要な仕事をしています。

 
     ( 大阪営業所 八十さん )

 ありがとうございました。
それではお3方に最後の質問です。

Q.現在就職活動中の方へメッセージをお願いします。

松村さん-
 働いてみないとその会社の雰囲気や仕事のやりがいや苦労はわかりません。積極的に実際に働いている従業員さんに話を聞いてみるのも大切だと思います。
八十さん-
 まず自分を見つめ直し、どういう人間なのか考えてみるいいタイミングだと思います。その後、広く社会をみることで自分の進む道を見つけてください。
上係長-
 就職活動をされている方は多くの情報を取り込み、積極的に活動されていると思います。同じようなメッセージを、よく耳にすることがあると思いますので、私は就職活動にではなく、その先の入社後についてメッセージを送りたいと思います。
 入社後2~3ヶ月で退職される方がいますが、2~3カ月でその会社の本質や仕事の面白みを理解することはできないと思います。3年ほど頑張れば、様々な知識や経験が身に付き、仕事も熟せるようになるでしょう。仕事が熟せるようになると、いろんな仕事にチャレンジすることができ、そのチャレンジがさらに自分の成長に繋がります自分が選んだ会社を信じ、3年は準備期間だと思って頑張って、自分なりの成果を残してほしいです。そうすれば、苦労した就職活動が無駄になることがないでしょうから。