和歌山市|企業訪問日記・サイト担当者による事業者のインタビュー記事|第30回 和歌山の輝く企業“阪和電子工業株式会社”

和歌山市
企業情報サイト

Home 》 企業訪問日記

第30回 和歌山の輝く企業“阪和電子工業株式会社”
阪和電子工業株式会社

業種:
製造
職種:
管理・事務/ ものづくり/ エンジニア(機械・設備・IT)/

和歌山市のがんばる企業!
今回は、阪和電子工業株式会社を紹介します。
  
   ( 阪和電子工業株式会社 本社 )

本日、お話してくださったのは取締役総務部長西出陽一さん、採用担当久保麻美さん、開発部中隆志さんです。
  
    ( 久保麻美さん、西出陽一さん )

Q.会社の理念を教えてください
『明日の扉を開く』~人間の幸せは成長 チャンス・チャレンジ・チェンジ~                                                                    

社員一人ひとりの意識付けが変化(チェンジ)することによって、取引先企業やお客様、ひいては社員の更なる成長となると思います。                             

弊社は、1966年に配電盤を作る仕事からスタートし、10年後の1976年に阪和電子工業㈱を設立しました。それから和歌山の機械製造会社からの依頼で、プリント基板の組立てを始め、現在の弊社の事業のひとつOEM事業を確立しました。また、取引先である大手半導体メーカーより「製造している半導体が、静電気が原因の不具合を多発している。半導体の静電気による影響度を検査しているが、11つが手作業で非常に面倒で困っている。」という担当者のお困りの声をヒントに静電破壊自動測定器の開発に着手し、苦労を重ね、静電破壊自動測定器の製作することに成功し、自社ブランド製品を確立しました。                           
  

Q.各事業について教えてください
-主な事業は、『ESD事業(ElectroStatic Discharge:静電気放電)』、『OEM事業』、『新規事業』の3本の柱です。                                                                          ESD事業は、半導体評価用測定器及び検査機の開発製造・販売です。静電気放電技術を利用した静電破壊自動測定器は、国内シェア70%以上あります。

半導体とは、身の回りの家電製品を始め、携帯電話、スマートフォン、タブレット、自動車などあらゆる電子機器の中にあるICやLSI、トランジスタなどの電子部品の総称です。これらの半導体は静電気に非常に弱く、静電気を受けると破壊されることがあります。静電気が原因で半導体の内部で陥没、切断、ショートなどを起こし製品の不具合の原因になります。

PCやスマートフォンなど、より便利に使いやすくするために、高機能で、かつ、軽くなったり、薄くなったり進化しています。製品が軽くなったり、薄くなったり、実現しているのは、内部の半導体部品が小型化しているからです。静電気を受ける環境は変わっていないのに半導体部品を小型化することで、静電気の耐圧がだんだん弱くなりつつあります。

より便利で、かつ、安心で安全な製品を作るために、半導体が静電気によってどこで壊れるか、どこまで耐えられるかを正確に知り開発や設計していく必要があります。弊社の半導体評価用測定器は、半導体の開発や設計、品質保証、又は半導体を使用するアッセンブリメーカーなどで多く使用して頂いております。
  
 OEMOriginal Equipment Manufacturing)事業は、お客様のブランド製品を製造しています。主にプリント基板の設計から製作を行っています。また、最近は、「アイデアはあるが形にするのが難しいので製品開発からお願いできないか」と、展示会や口コミで弊社のことを知り、アイデアを持ち込んで頂き、製品開発からお手伝いさせて頂くケースもあります。

新規事業にも力を入れています。今まで培った技術を他の分野に活かせないか、色々なことに挑戦しています。一つ目の事例として、静電気可視化モニタe-Scopeがあります。この装置は、ハンディータイプで、色や音、電圧の数値で静電気の帯電状況が分かるツールです。様々なモノづくり現場で静電気対策を行っていますが、その効果が分からないという声をもとに開発を行い製品化しました。

二つ目の事例は、太陽光パネルの不具合をチェックする太陽電池アレイ故障診断装置です。太陽光発電の集約管理ボックスに装置を当てると何番目のどのパネルに不具合があるということが判断できるツール。従来は、ソーラーパネルの設置業者やメンテナンス業者が一つひとつチェックし不具合パネルを特定していましたが、今後はこの装置により簡単にチェックする事が可能となります。
  
   ( 静電気可視モニタe-Scope )

Q.職場の雰囲気・魅力を教えてください
-社員数は54名で職場はアットホームです。夏にはビール会、新年会、ぶんだら祭りへの参加、ボーリング大会などがあります。皆元気で仲良く、楽しく仕事に取り組んでいます。また、離職率は低く、有給休暇の取得率は高く、28年度「ユースエール認定企業」に認定されました。
  
   ( ユースエールに認定されました )

Q.仕事の上で心がけている事を教えてください
-職場のコミュニケーションをさらに良くすることです。                                                                          それと会社の知名度をもっと上げることです。業界としては確固たる地位を築いていますが、地元の方々には阪和電子はどんな会社で、何を作っているのかあまり知られておらず、知名度は低いです。会社を知ってもらうためにも色々な所に出て行くように心がけています。講演会でPRをしたり、学会での発表、ビジネスマッチングや展示会の場がとても重要になっています。

 

Q.これからの事業の夢・目標を教えてください
『グローバルニッチ技術で世界ナンバー1になる』ことです。現在の静電破壊自動測定器は、国内シェアはトップでありますが、世界シェアは2番手もしくは3番手。これを何としても世界で1番にしたい。そのために営業、開発、製造、総務が一体となって挑戦しています。

Q.求める人材、そして、メッセージをお願いします。
-弊社のキーワード「チャンス・チャレンジ・チェンジ」です。巡ってきた機会をチャンスと捉え、挑戦し、変化を恐れず推進していける人を求めています。                                     
弊社の製品にはどこにも見本がありません。自社製品の7割はベースとして既製品を使用したり過去のデータを使用したりすることができますが、残りの3割はカスタマイズ対応です。その3割、未知なものが多く、すごくパワーが必要で、まさに「チャンス・チャレンジ・チェンジ」の精神で向かっていく必要があります。                                                                                                                            

学生や求職の方々には、和歌山にもグローバルニッチ技術でハイレベル技術を持ち、世界に挑んでいる会社があることを知って頂きたいです。弊社に少しでも興味を頂けましたら、是非、一度ご来社ください。ホームページやカタログで見るのと実際見て、採用担当者や現場の話を聞くのでは全く捉え方が違います。事前にメールやお電話で「会社訪問希望」とご連絡頂ければ日時等をこちらから追ってご連絡させて頂きます。お気軽にお問い合わせください。

 

ここからは総務部採用担当久保麻美さんと開発部中隆志さんにお話を伺います。
Q.阪和電子工業へ入社したきっかけを教えてください。
久保さん-私は入社以来、ずっと経理を担当してきましたが、昨年から採用も担当するようになり、兼務することになりました。
私が、入社したきっかけは学校の先生からアットホームな会社でとても雰囲気の良い会社と勧められ自分も一員になりたいと思ったからです。実際に入社しても、社長を始め社員の皆さんが気軽に話かけて頂き、アットホームさをすごく感じました 

中さん-
初めての就職先は、県外の大手電機メーカーで、もともと就きたいと考えていた電気・電子関係の職に就くことができました。1回目の転職先は、電気、電子関係の仕事ではありませんでしたが、ものづくりの環境を構築、改善することに仕事のやりがいを感じていました。しかし、自分の中で電気、電子関係の仕事をしたいという気持ちがあり、再度転職する決意をしました。阪和電子工業は、自分が希望する仕事ができると感じ入社しました。
私と妻の実家は共に和歌山で、子育ての相談や助けをしてもらえる環境が身近にあることもありがたいと思っています。

Q.仕事のうえでのやりがいなど教えてください
久保さん-経理においては、数字を合わす重要さに日に日に責任感を感じています。ミスなく支払いなどがスムーズに行ったときや新しい仕事にチャレンジして、やりきったと感じだときにやりがいを感じます。また、採用の仕事では会社の部署や内容について伝える事の難しさを感じています。アットホームであるという会社のすばらしさを伝えたいと思っています。様々な人に会える楽しさがあります。入社した当初は不安でしたが、些細な事でも気に掛けてくれる先輩方や支えてくれる周りの方々のおかげで続けられてきたと思っています。

中さん-自分が携わった製品に課題が発生したときに職場の方に教えて頂いたり、自分で考えた対策で課題が解決したときにやりがいを感じます。また、携わった製品が世の中に出たときにやりがいを感じます。
   
          ( 開発部 中隆志さん )

Q.就職活動中の方へのメッセージをお願いします
久保さん-様々な企業を見て聞いて、深く知るよう一歩を踏み出してください。少しでも目にとまった企業に耳を傾けてください。きっと気づいていない事を気づいたりする事ができると思います。

 中さん-自分のやりたいこと、興味があることを考え就職活動をして下さい。自分のやりたいこと、興味のあることであれば、仕事上での課題、自分自身のスキルアップに対して前向きに取り組むことが出来ると思います。最後まで諦めないで、悔いのない就職活動にして下さい。