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第14回 和歌山の輝く企業“株式会社アイスティサイエンス”
株式会社アイスティサイエンス

業種:
製造
職種:
ものづくり/

和歌山市のがんばる企業!

  
(全国の「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選ばれました)

今回は、株式会社アイスティサイエンスを紹介します。
本日、お話してくださったのは代表取締役佐々野僚一さん、マーケティング戦略部課長船倉洋さん、技術開発部・博士(工学)浅井智紀さんです。

   
       
(課長船倉洋さん、代表佐々野僚一さん)


会社の理念・経営方針を教えてください
-理念は、分析化学の事業を通じて技術の創造と開発を基に社会の発展を目指し世界の平和と環境保全に貢献することです。

経営方針は、分析業界において前処理メーカとしてのリーダー的存在を目指す。お客様と向き合い真のニーズを探求するとともに独創的な技術の開発により、社会が求める製品を提供する。トータルソリューションによるサービスを提供しお客様の満足を得ることです。

主な事業・製品を教えてください
-現在の主な事業は、食品中の残留農薬を測定する為の装置を製造・販売です。

我々の製品は、公営の研究機関(大学、衛生研究所、検疫所等)や、民間の研究室(食品、飲料、製薬等)などで主に使用していただいております。

現在、従業員数は14名です。総務1名、製造5名(うちパート4名)、技術5名(うちパート1名)、営業3名(うちアシスタントパート1名)です。

製造部では、機械装置の組立てや固相カートリッジなど生産をおこなっています。

営業部は、主に学会やセミナーなどで製品の紹介をします。そして、お客様のもとに赴き、お客様の要望に合わせたトータルな分析ソリューションを提案いたします。したがって営業の担当者は、技術も必要になりますので、いわば分析化学のコンサルタントのような存在です。

技術部は、技術開発がメインです。主にメソッド開発に取り組んでおり、分析の前処理やどういう試薬が合うのかなど分析手法の開発に取り組んでいます。

現在、従業員数が少ないこともあり皆が何でも行います。機器の製造を行うこともありますし、製品の据え付けや、学会での論文発表、お客様へのプレゼンテーションなども率先して行ってもらいます。

 分析化学の分野にて使用するガスクロマトグラフィー/液体クロマトグラフィーと呼ばれる分析装置は様々な物質を特定できますがそれだけでは分析が行えず、必ず前処理を必要とします。我々はこれらの分析装置を迅速かつ正確に使用できるようにする独自の前処理法を開発し、分析装置メーカと共に開発し進化させていきます

 現在はメタボローム分析にも力を注いでいます。大学や分析装置メーカとも共同開発に取り組んでいます。この技術は食品中の代謝物を分析し、植物の旨み成分などがわかります。また食品だけでなく、製薬・医薬・医療分野にまで活用することが期待できます。

      
      (出荷検査を待つ全自動固相抽出装置)

 

職場の雰囲気はどうですか?
-日常がすべて研修です。
入社して初めのうちは、先輩社員が教えますが、直ぐに自分の仕事に取りかかってもらいます。職種はありますが、それだけに特化しているということではなく何でもします。

  
これからの事業の夢・目標などを教えてください
-人や植物の代謝物を解析することにより様々な分析が可能になるメタボローム分析の前処理手法に着手しています。メタボローム分析とはいわば生き物の声を聴く究極の分析手法なのです。

我々は創業から今日まで独自の技術革新により少量でも高精度で、しかも劇的に分析スピードを向上させることをモットーとしてきました。これらの技術の蓄積を今後、環境分野、医療分野へと広げていきたいと考えております。

 
求める人材を教えてください

前処理技術に関心のある方、分析化学を専攻している方で、世界と戦っていける意欲のある方を求めています。

 

それでは、近畿大学の生物理工学部卒業の浅井智紀さんにお話をお伺いします。

   
        (浅井智紀さん)

和歌山市で就職しようと決めた理由を教えてください
-私はもともと大阪出身です。近畿大学の生物理工学部への進学がきっかけで和歌山に下宿しました。大学では、植物の研究を9年間してきました。

株式会社アイスティサイエンスは、大学の先生が紹介してくださり、インターンシップをさせていただきました。

事業がとてもユニークで独自の技術開発に取り組んでいることに魅力を感じました。
分析データを取るだけでなく、機械を自分で作るなど毎日がチャレンジです。また学会での発表は緊張と達成感の連続でとても楽しいと感じています。
 

入社前と入社後の印象の違いはありますか?
-インターンシップの時には見えていない部分が見えてきたことです。
それは、お客様と接するときです。お客様の反応やコミュニケーションする際に考え方や専門分野の用語が出てくるなど、様々な研究分野の方と接しますので、感覚の違いなどに驚いたりします。

 
就職活動はされましたか?
-修士の時に就職を考えましたが、まだ大学で研究してからでも遅くはないと思い博士過程に進みました。

 
それでは、最後に学生さんへのメッセージをお願いします。
-名前が知られていなくても、面白いことをしている企業があるということを自分で探すことが大切だと思います。

是非、我が社で面接を受けるチャンスを掴んでください。一緒に化学分析に革命を起こしましょう。