和歌山市のがんばる企業!
今回は、剤盛堂薬品株式会社を紹介します。
本日、お話してくださったのは常務取締役露峰正行さんと学術部久保友喜美さんです。
会社の理念を教えてください
-「共生」です。私たちは、服薬者、取引者、従業員等いずれに対しても常に相手の立場に立って考え、処理することを基本としています。
そして、選薬・服薬指導に際しては「治病の三位一体」の心を大切にしています。
主な事業を教えてください
-私たちは「治病の三位一体」を大切にしています。
治病の三位一体とは、病人様自身が自然治癒力を高める為の自助努力をまず行って頂く事、選薬・服薬される薬局・薬店の先生方が病状にあった薬を選ぶ為の勉強・努力、そして製造者である剤盛堂薬品(株)がより良い薬を提供出来るように研究開発薬を行い、しかも安定供給し続けることを云い、この三者が手を取り合って病状を改善・治病していく心を大切にしています。
本社では、受発注等の販売管理を行う業務部、経理、財務、庶務等を行う総務部、ホノミ漢方の考え方・教育宣伝等の根幹を担う専門職や医薬品製造販売会社として必須の業務を担う学術部、ホノミ漢方の普及拡大・売上を受け持つ営業部があります。
剤盛堂薬品は、製造販売業者ですので直接病人様に医薬品の販売はできません。全国のホノミ漢方会会員の相談薬局・薬店様を通じて販売を行う事が売上の大部分を占めています。それ以外にも全国ホノミ漢方会会員店のモデル薬店としてのホノミ相談薬苑は本社一階で直営店をして弊社医薬品だけを取扱う相談薬店として販売するなど、他の分野の売上にも裾野を拡げています。
ホノミ漢方の根幹を担う学術部では、直接エンドユーザーである病人様からの相談を受けたり、健康情報誌などの作成に携わったりなどもしています。
営業部は、単に販売活動を行うだけなく、ホノミ漢方の普及活動にも務め、その中で購入頂いた病人様や薬局・薬店の意見をいただき、新たな商品開発の参考になっています。
また「全国のホノミ漢方会員のエリア別、都道府県別、市町村別、地区別、薬局・薬店別の勉強会」へ講師として出向いたりもします。
学術部ではエンドユザーの方からの問い合わせ等に関する内容検討、情報交換、対応方法
の勉強等を行う学術ミーティング、薬学研究所では実験報告会を行い、学術部と薬学研究所のコラボでの新製品の検討等、月に1回「ホノミーティング」を行います。
工場では、製造、薬学研究所、品質管理等を行っています。
60年来のノウハウを活かし、現代人に合った漢方生薬製剤の研究開発。製造販売と云う他にない医薬品造りと高品質を追求し続ける事を目標にものづくりに取り組んでいます。
研修も部署によって様々です。営業部では、「ホノミ道場」という弊社オリジナルホノミ漢方の勉強を月2回行います。薬学研究所では、「自己テーマ」を会社から認められれば、その研究開発を行います。そして発表を行います。
製造部では、医薬品製造業者に必須の「GMP研修」と呼ばれる研修制度があります。
会社の福利厚生等を教えてください
-法定福利の面は勿論、弊社独自の福利厚生制度には、社員全員が安心して働いて欲しいということから、ご家族の生活主体の方がお亡くなりになった場合のために会社全額負担で直接指定したご遺族の方に入金される形の保険をかけています。また、通勤途上で労災適用外となった場合に備え、これも会社全額負担で労災補助として24時間保証となる保険に加入しています。そして、営業部と薬学研究所の社員に対しては年2回、業務の性質から健康面に配慮して別途特別に健康診断を受けてもらっています。
また、子育てが課題となる女性社員を対象とした再雇用制度もあり、子育ての為一度退職された社員で復職を希望される社員の方が戻られた際には、新入社員の待遇では無く、退職された時点での評価を基にした待遇で働いていただくことができます。
その他、リゾートトラスト(白浜、琵琶湖、鳴門)やジムなども利用できます。
職場の雰囲気はどうですか?
-とても人の温かさを感じる職場だと思います。みなさん、思いやりに溢れた気遣いの出来る方ばかりです。上司、同期、後輩と年齢に関係なく、誰とでも話がしやすい。仕事をする上では「報連相」が大切だと言われますが、気持ちよくそれが出来る環境だと思います。
採用するならどんな人を求めますか?
-漢方が面白い、好きという方。
「人には添うてみよ、馬には乗ってみよ」という言葉がありますが、初め理由がわからなくても素直に受け止めやってみる。そうすることで、理由がわかってくる。またわからない事が出てくると疑問が湧き、質問ができるようになります。
素直で誠実、そして、半歩前に出られる力のある人を求めています。
自分にできる目標を作り工夫をすると、できる範囲の目標を持つことで目標が達成出来、仕事が面白くなってきます。
仕事の中で面白い、工夫を見つけると喜びが生まれて、仕事がスムーズに行く事で更に良くなっていきます。これが大切だと思います。
これからの夢・目標を教えてください
-ホノミ漢方の普及・拡大を目指し、弊社の漢方生薬製剤を必要とされる病人様に必要な漢方生薬製剤をお届けできるよう、そして現代人に合った漢方生薬製剤の研究開発を続け、全国どこにも無くて必要とされる、しかも高品質の漢方生薬製剤造りを目指し、全国に「ホノミ漢方」を普及拡大したいと願っています。
また「共生」ということが私たちの理念の下、会社・社員が共々に努力しより良い職場環境を作っていきたいと考えています。
それでは、和歌山に戻られた久保友喜美さんにお話を伺います。
久保さんは、富山大学薬学部卒業、入社3年目です。湯浅町のご出身です。
現在のお仕事内容を教えてください。
-私は学術部に所属していて、ホノミ漢方に関わる消費者と薬局・薬店の両方のサポートを行っています。主な仕事として、消費者や先生からの質問や相談に答える「電話応対」、先生方がお薬を選ぶのを手助けする「選薬サポート」、健康情報誌などの「原稿作成」があります。
和歌山市へ戻ろう、仕事を決めたきっかけを教えてください。
-正直な所、私は和歌山に戻る意思が強くあった訳ではないのですが、自分の生まれ育った場所で社会に貢献できれば…という想いは持っていました。就職活動の中で、この剤盛堂薬品と出会い、学術部では電話応対や漢方の選薬、原稿作成など様々な仕事が出来ると知りました。私は『薬剤師という資格を活かして様々な事に挑戦したい』と思っていたので、学術部に凄く魅力を感じ、また地元企業ということもあって、この会社に決めました。
仕事の中で嬉しかったことを教えてください
-当社では、「選薬質問書」と「ホノミニューカード」という独自のツールがあり、その方に最適な選薬が可能となっています。本社で、薬局・薬店の先生方がこの選薬方法を学ぶ研修会があるのですが、その際にこれまで自分が勉強してきた選薬の知識をお伝えした所、「わかりやすく教えてくれてありがとう。さすが剤盛堂の社員さんだね」というお言葉を頂いた時はとても嬉しかったです。
-毎日の問い合わせの中でも、先生や消費者から「また何か困ったことがあったら貴女に電話しますね」といったお声を頂けることもあります。顔が見えない分、電話応対は難しいことも多々ありますが、相手の方に信頼して頂けた時は大変喜びを感じます。
入社当初の印象はどうでしたか?
-研修制度がとても充実していると感じました。当社では、基本研修・ホノミ研修・部署研修の順に研修を行いますが、社会人としての心構えから始まり、生薬の基礎知識、漢方の考え方までしっかりと丁寧に先輩方が指導して下さいました。
-また、想像以上に早くから仕事を任せて貰えて驚きました。原稿の作成は5月頃から、電話応対は9月頃からと、先輩にサポートして貰いながらではありましたが、学術部の一員という実感を持ちながら毎日仕事に取り組むことができました。
就職活動中の学生や親御さんへのメッセージをお願いします。
-興味のある就職先には、どんどん話を聞きにいくこと、行動することが何より大切だと思います。私は、剤盛堂薬品の説明会で「薬剤師の進む道は、薬局や病院だけではない」と語ってくれた先輩の言葉に心を打たれました。たくさんの方から話を聞くと、自分の仕事に対する考えが広がったり、何か進路のヒントになることが見えてくるのではないでしょうか。今はしんどいこともあると思いますが、踏ん張り時。納得のいく就職が出来ることを祈っています!
現代人のさまざまな病気や体調の変化に合わせて、ホノミ漢方を提供する。多くのホノミ漢方の種類がある中で丁寧に対応し、常に現代人の病気の為に新しい製品開発に取り組む姿勢はすばらしいと思いました。