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第120回、創業当初より「快適環境を創造し、地域社会に貢献する」を テーマにビジネスを展開する『コムラグループ』
(株)コムラ

業種:
卸売・小売
職種:
営業/

和歌山市のがんばる企業!

企業訪問日記をご覧の皆様こんにちは!

第120回、今回ご紹介するのは、創業当初より「快適環境を創造し、地域社会に貢献する」を テーマに様々なビジネスを展開する『コムラグループ』です。

コムラグループ代表取締役社長小村哲也さんにお話を伺いました。

会社について

会社の歴史を教えてください。

  • 明治43年(1910年)12月5日和歌山市材木丁に於いて、初代代表小村幸次郎がランプ器具販売及び建具工事業を始める。社名を小村商店とする。
  • 昭和8年(1933年)材木丁に社屋を建設する。
  • 昭和21年 4月 小村幸次郎が和歌山県板硝子統制小売組合の理事長となる。
  • 昭和24年12月 有限会社小村商店に改組。代表取締役に小村康策が就任。
  • 昭和25年3月 本社を和歌山市雑賀屋町東之丁へ移転。
  • 昭和26年6月 日本板硝子(株)特約店となる。
  • 昭和37年9月 株式会社小村商店に改組。この頃よりサッシ、プラスチックの販売を始める。
  • 昭和42年2月 和歌山市西浜1038-68に第一倉庫建設。
  • 昭和45年11月 和歌山市西浜1047-6に第二倉庫を建設し、本社を西浜に移転。
  • 昭和45年12月 代表取締役に小村文宏が就任。
  • 昭和47年 2月 工事部門を分社し、小村産業(株)を設立。
  • 昭和61年 4月 和歌山市西浜1047-7に新硝子倉庫建設。
  • 平成元年 9月 (株)コムテック設立 代表取締役に小村文宏が就任。
  • 平成2年12月 創業80年にあたり社名を(株)小村商店より(株)コムラへ改名。
  • 平成7年3月 小村本社ビル、社屋及び硝子倉庫増築。(和歌山市西浜1047-7)
  • 平成10年12月 (株)コムラ、4代目代表取締役社長に日本板硝子OBの加藤道雄氏を迎える。小村文宏が相談役に退き、小村哲也が代表取締役専務に就任。
  • 平成11年7月 加藤氏が退任し、5代目代表取締役に日本板硝子より高野伸一氏を迎える。
  • 平成12年4月 高野氏が退任し、6代目社長に小村哲也が昇任。
  • 平成12年4月 (株)コムテック 代表取締役に小村哲也が昇任。
  • 平成16年1月 スプレッドワールド株式会社より(福祉用具貸与)の営業譲受会社として、(株)すまいるケアーサービス設立 代表取締役に小村哲也就任。
  • 平成21年1月 不動産部門の(株)小村本社と合併する。資本金 8,000万円
  • 平成22年7月 (株)コムテック 東京支店開設
  • 平成23年5月 小村産業(株)代表取締役に小村哲也が昇任。
  • 平成26年12月 コムラグループセンタービル竣工(和歌山市西浜1047-6)
  • 平成28年 5月 小村産業(株)と(株)コムラが合併。存続会社は(株)コムラ。
  • 令和4年2月 コムテックコンタクトセンター竣工(センタービル増築)。
  • 令和4年5月 小村哲也代表取締役が和歌山県経営者協会のアントレプレナー大賞を受賞する。

経営理念はどういうものですか。

≪経営理念≫
「私たちは、誰もが安心して豊かに暮らせる社会の形成に貢献すべく、経済人としての本分を忘れず、進取の精神と誠の心を以って、 快適環境を創造する諸事業の展開を進め、常に成長、進化し、希望を創出できる企業を目指します。」

事業内容を教えてください。

明治時代に広まったランプは当初とてもすごく先進的なものだったようです。創業者は雄湊小学校で、松下幸之助さんとも交流があって、 一緒に行商をしたと聞いています。

創業者は、ランプを覆っている硝子自体に着目し、硝子販売の道を選びました。

1960年代から当社はサッシなどの販売や看板資材の卸も始めました。 最近では、防犯防災硝子や熱を通さない省エネ硝子等多品種にわたります。

グループ会社では、2000年より始めた介護用消耗品販売を手掛ける(株)コムテックは介護事業のほか 不動産事業やガス事業を行っています。 また、居宅介護支援・福祉用具貸与の(株)すまいるケアーサービスも堅実です。

2011年の100周年記念の「感謝の会」は盛大に開催されました。

それでは具体的な取り組みについて伺いましょう

独自の取り組みはありますか。

私が今、実践しているのは会社の現在の経営状態を明らかにし、利益目標を定め、「分け前の法則」を決め、それを従業員全員に 周知徹底することです。

いわゆる「ガラス張りの経営」です。皆が同じ情報を共有し、同じ目標に向かうことで、連帯感が高まります。

そして何より利益の中の何パーセントが自分達の賞与に還元されるかを知ることにより、「やる気」が変ってくると思うからです。

これは今から約15年前から始めました。

社会貢献の取り組みについて何かありますか

特別支援学校の就労支援をしています。具体的には介護消耗品の配送時に梱包商品の保護資材としての緩衝材の製作をお願いしています。

クライアント様にもご理解いただき、障害者雇用に貢献したく2000年から継続しています。

また、会社見学を実施するなど交流を深めています。

仕事について

職場毎の業務内容について、教えてください。

(株)コムラは、建築用板硝子・サッシ・化成品の販売を手掛けています。 その業務の中身は、商品販売(県内の卸売)・PR、積算、発注、組立、配送、施工を行っています。

(株)コムテックは、介護消耗品・感染予防商品の販売(契約クライアントとの専属販売)を行っています。 この介護消耗品の販売は全国トップクラスです。

また、土地・建物の有効活用・コンサルティング、賃貸物件の管理運営を行う 不動産事業や各種ガスを取り扱うガス事業を行っています。

2022年には和歌山県経営者協会「アントレプレナー大賞」を受賞しました。

(株)すまいるケアーサービスは、居宅介護支援事業や福祉用具貸与事業を手掛けています。

職場の雰囲気や仕事のやりがいについて教えてください。

当社グループ共通している雰囲気は、男女の区別がなく、社員それぞれが使命感を以って仕事に取り組んでいるところだと思います。

社員の育成はどうされていますか。

キャリア形成については個人別に管理し、そのキャリアに応じ資格試験を受けることができます。

建築関係では技能士、施工管理技士等の資格で、介護分野では福祉用具専門相談員をはじめ多くの資格を取得することができます。

福利厚生についてはどうですか。

子育て世代、介護世代に手厚くサポート体制を整えています。

実際にグループ会社内でも、産休取得後に復帰する人や、介護で時短社員制度を利用しながら働いている方もいます。

野菜摂取不足の社員が多く見受けられるので、社食サービス「オフィスで野菜」を取り入れました。 これは社屋内カフェに透明の冷蔵庫を置き、その中に新鮮なサラダや野菜ジュース等野菜中心に、 フルーツや健康食品などを補充してくれるサービスで、格安に提供できるよう会社で補助しています。

また、ある介護事業のクライアントからの注文が集中する火曜・水曜日が毎週忙しく残業になることが多いので、 近所の有名パン屋「Bake Stand Cina」から両日80個ずつのパンを持ってきてもらってカフェに置いています。 これは各自持ち帰ってもいいことにしています。(これは小村代表夫妻が負担しているとのことです)

今後の目標や計画について

今後の事業継続、発展についてのお考えを教えてください。

自社を継続・発展させていくための大事なこと(特に経営陣にとって)は次の3点であると考えます。

  1. 成果に基づき評価を行い、部下と評価基準を共有すること。
  2. 部下に権限を与えること
  3. 新しい潮流に対応する柔軟な発想力と、競争を勝ち抜く強い意志を持っていること。

事業別では、板硝子・サッシ部門は「断熱」性能を軸に、リフォーム市場でどのように展開していくかがポイントです。 介護事業においては、在宅志向が強まっており、訪問看護など医療面のフォローが可能な業態へと事業者が移行しています。

デイサービスにおいても、看護師や理学療法士がバイタルチェックを行いながら、転倒防止や嚥下障害への対応に特化した サービスが求められています。

今後は、こうした介護の流れを的確に読み取り、事業展開に活かしていく必要があると考えます。

採用について求める人材について教えてください

これからの変革期に必要な人材は次の5つであると考えます。

  1. コミュニケーションが得意であること。
  2. 環境に適応でき、常にアウトプットをする習慣がある人。
  3. 自主的に勉強できる人。
  4. 自分の動きを客観視でき、常に自分のできることを探している人。
  5. 高度な技術があること。

最後に現在就職活動中、今後活動する方へのメッセージをお願いします。

私は毎年、正月にグループの行動指針を書初めしています。 今年は「鳥瞰的視点を持つ」という言葉を掲げ、ホームページにも掲載しました。

来年の言葉もほぼ決めていて、「成長を実感できる会社」にしようと考えています。社員のキャリアアップを支援するため、 社内に図書コーナーの設置も検討中です。 就職活動をされている方には、「成長を実感できる会社に就職すべき」と伝えたいです。なぜなら、企業が人を大切にしているかどうかが、 何よりも重要だからです。

どんなに大きな会社でも、個人を尊重しない企業は魅力的ではありません。私たちは、一度しかない人生を充実させたいと願っています。 「自分自身の成長を実感できる」そんな企業を目指して、日々取り組んでいます。

インタビューを終えて

大変お忙しい中、このインタビューにご対応いただき有難うございました。

会社の歴史では明治時代の創業当時のお話や、日本国内では上手く造ることができなかったガラスを扱うことがどれほど先進的で、 挑戦的な取組みであったかなど、先代等から伝え聞いた、とても興味深いお話を伺うことができました。

従業員の方を大切な資産と考え、正社員採用を基本とし、常に健康に気を配るとともに、自主性を重んじ、信頼に基づいて会社経営を 進めておられるということがとても伝わってくるインタビューでした。一方、お客様が困っていれば、そのご要望には徹底的に応える 姿勢でこれまで深い関係性を築いてこられているとのことでした。

また小村代表は東京医療保健大学の本市への誘致に繋がるご縁づくりにご尽力いただいた功労者であり、その時のお話や特別支援学校の 就労支援など地域社会への貢献に対する想いも聞かせていただくことができました。

2010年に百周年を迎えられて以降、毎年グループの行動指針を策定し、また毎年新規採用を続けるなど、更なる発展を目指されており、 「コムラグループ」さんの今後益々のご繁栄を祈念いたします。