企業訪問日記をご覧の皆様こんにちは!
第120回、今回ご紹介するのは、創業当初より「快適環境を創造し、地域社会に貢献する」を テーマに様々なビジネスを展開する『コムラグループ』です。
コムラグループ代表取締役社長小村哲也さんにお話を伺いました。
明治時代に広まったランプは当初とてもすごく先進的なものだったようです。創業者は雄湊小学校で、松下幸之助さんとも交流があって、 一緒に行商をしたと聞いています。
創業者は、ランプを覆っている硝子自体に着目し、硝子販売の道を選びました。
1960年代から当社はサッシなどの販売や看板資材の卸も始めました。 最近では、防犯防災硝子や熱を通さない省エネ硝子等多品種にわたります。
グループ会社では、2000年より始めた介護用消耗品販売を手掛ける(株)コムテックは介護事業のほか 不動産事業やガス事業を行っています。 また、居宅介護支援・福祉用具貸与の(株)すまいるケアーサービスも堅実です。
2011年の100周年記念の「感謝の会」は盛大に開催されました。
私が今、実践しているのは会社の現在の経営状態を明らかにし、利益目標を定め、「分け前の法則」を決め、それを従業員全員に 周知徹底することです。
いわゆる「ガラス張りの経営」です。皆が同じ情報を共有し、同じ目標に向かうことで、連帯感が高まります。
そして何より利益の中の何パーセントが自分達の賞与に還元されるかを知ることにより、「やる気」が変ってくると思うからです。
これは今から約15年前から始めました。
特別支援学校の就労支援をしています。具体的には介護消耗品の配送時に梱包商品の保護資材としての緩衝材の製作をお願いしています。
クライアント様にもご理解いただき、障害者雇用に貢献したく2000年から継続しています。
また、会社見学を実施するなど交流を深めています。
(株)コムラは、建築用板硝子・サッシ・化成品の販売を手掛けています。 その業務の中身は、商品販売(県内の卸売)・PR、積算、発注、組立、配送、施工を行っています。
(株)コムテックは、介護消耗品・感染予防商品の販売(契約クライアントとの専属販売)を行っています。 この介護消耗品の販売は全国トップクラスです。
また、土地・建物の有効活用・コンサルティング、賃貸物件の管理運営を行う 不動産事業や各種ガスを取り扱うガス事業を行っています。
2022年には和歌山県経営者協会「アントレプレナー大賞」を受賞しました。
(株)すまいるケアーサービスは、居宅介護支援事業や福祉用具貸与事業を手掛けています。
当社グループ共通している雰囲気は、男女の区別がなく、社員それぞれが使命感を以って仕事に取り組んでいるところだと思います。
キャリア形成については個人別に管理し、そのキャリアに応じ資格試験を受けることができます。
建築関係では技能士、施工管理技士等の資格で、介護分野では福祉用具専門相談員をはじめ多くの資格を取得することができます。
子育て世代、介護世代に手厚くサポート体制を整えています。
実際にグループ会社内でも、産休取得後に復帰する人や、介護で時短社員制度を利用しながら働いている方もいます。
野菜摂取不足の社員が多く見受けられるので、社食サービス「オフィスで野菜」を取り入れました。 これは社屋内カフェに透明の冷蔵庫を置き、その中に新鮮なサラダや野菜ジュース等野菜中心に、 フルーツや健康食品などを補充してくれるサービスで、格安に提供できるよう会社で補助しています。 また、ある介護事業のクライアントからの注文が集中する火曜・水曜日が毎週忙しく残業になることが多いので、 近所の有名パン屋「Bake Stand Cina」から両日80個ずつのパンを持ってきてもらってカフェに置いています。 これは各自持ち帰ってもいいことにしています。(これは小村代表夫妻が負担しているとのことです)自社を継続・発展させていくための大事なこと(特に経営陣にとって)は次の3点であると考えます。
事業別では、板硝子・サッシ部門は「断熱」性能を軸に、リフォーム市場でどのように展開していくかがポイントです。 介護事業においては、在宅志向が強まっており、訪問看護など医療面のフォローが可能な業態へと事業者が移行しています。
デイサービスにおいても、看護師や理学療法士がバイタルチェックを行いながら、転倒防止や嚥下障害への対応に特化した サービスが求められています。
今後は、こうした介護の流れを的確に読み取り、事業展開に活かしていく必要があると考えます。
これからの変革期に必要な人材は次の5つであると考えます。
私は毎年、正月にグループの行動指針を書初めしています。 今年は「鳥瞰的視点を持つ」という言葉を掲げ、ホームページにも掲載しました。
来年の言葉もほぼ決めていて、「成長を実感できる会社」にしようと考えています。社員のキャリアアップを支援するため、 社内に図書コーナーの設置も検討中です。 就職活動をされている方には、「成長を実感できる会社に就職すべき」と伝えたいです。なぜなら、企業が人を大切にしているかどうかが、 何よりも重要だからです。
どんなに大きな会社でも、個人を尊重しない企業は魅力的ではありません。私たちは、一度しかない人生を充実させたいと願っています。 「自分自身の成長を実感できる」そんな企業を目指して、日々取り組んでいます。
大変お忙しい中、このインタビューにご対応いただき有難うございました。
会社の歴史では明治時代の創業当時のお話や、日本国内では上手く造ることができなかったガラスを扱うことがどれほど先進的で、 挑戦的な取組みであったかなど、先代等から伝え聞いた、とても興味深いお話を伺うことができました。従業員の方を大切な資産と考え、正社員採用を基本とし、常に健康に気を配るとともに、自主性を重んじ、信頼に基づいて会社経営を 進めておられるということがとても伝わってくるインタビューでした。一方、お客様が困っていれば、そのご要望には徹底的に応える 姿勢でこれまで深い関係性を築いてこられているとのことでした。
また小村代表は東京医療保健大学の本市への誘致に繋がるご縁づくりにご尽力いただいた功労者であり、その時のお話や特別支援学校の 就労支援など地域社会への貢献に対する想いも聞かせていただくことができました。
2010年に百周年を迎えられて以降、毎年グループの行動指針を策定し、また毎年新規採用を続けるなど、更なる発展を目指されており、 「コムラグループ」さんの今後益々のご繁栄を祈念いたします。