和歌山市|企業訪問日記・サイト担当者による事業者のインタビュー記事|第118回、今回ご紹介するのは、生鮮食料品スーパーマーケット「マツゲン」を展開する『株式会社 松源』です。

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第118回、今回ご紹介するのは、生鮮食料品スーパーマーケット「マツゲン」を展開する『株式会社 松源』です。
株式会社 松源

業種:
飲食・宿泊
職種:
販売・フード・アミューズメント/

和歌山市のがんばる企業!

企業訪問日記をご覧の皆様こんにちは!

第118回、今回ご紹介するのは、生鮮食料品スーパーマーケット「マツゲン」を展開する『株式会社 松源』です

今回は、総務人事部 採用教育課 課長 石川晃喜子さんと採用教育課 山田真子さんにお話を伺いました。

会社について

会社の歴史を教えてください。

  • 1961年7月 和歌山市吹上に松源食品㈱設立
    「フードセンター松源」本部本店として営業開始
  • 1964年6月 「株式会社松源」に社名変更
  • 1964年7月 松源ビル完成
  • 1972年12月 泉佐野店出店(大阪府初出店)
  • 1973年   「マツゲン相撲部」創設
  • 1983年11月 テレビ和歌山にてCMソング放映開始
  • 1992年12月 生鮮食料品を主体としたニューディスカウントを展開
  • 1996年   「マツゲン箕島硬式野球部」を創設
  • 2000年9月 マツゲンロイヤルカード サービス開始
  • 2002年3月 松源農産物研究所開設
  • 2002年4月 低温物流センター設立
  • 2007年2月 和歌山県多目的スポーツグラウンドのネーミングライツ (施設命名権)
           パートナーとなり、「マツゲンスポーツグラウンド」に命名
  • 2007年6月 新低温物流センター、精肉PCセンター設立
  • 2007年11月 有田市民球場の施設命名権を購入 「マツゲン有田球場」に命名
  • 2011年3月 マツゲンネットスーパー「ゲンキ宅配便」事業スタート
  • 2011年10月 本社を現在地(和歌山県和歌山市田屋138番地)に移転
  • 2011年11月 和歌山インター店出店
    和歌山インター店で「お買い物バス」の無料運行サービスをスタート
  • 2012年11月 CGCグループ加盟
  • 2014年10月 マツゲン生鮮移動スーパー営業開始
  • 2015年11月 大和郡山店出店(奈良県初出店)
  • 2016年11月 松源Edy-楽天ポイントカードサービス開始
    スーパーマーケットとして初の楽天ポイントカード導入
  • 2019年8月 岩出物流センター稼働
  • 2019年9月 岩出精肉・惣菜プロセスセンター稼働
  • 2019年11月 ロゴマークを刷新
    EDLP業態1号店として光明池店新築リニューアル
    移動スーパーとくし丸 1号車運行開始
  • 2023年2月 基幹システムをリプレイスし、AI自動発注の稼働をスタート
  • 2023年3月 日赤和歌山医療センターと「大規模災害時の物資供給に関する協定」 を締結
  • 2023年10月 精華台店出店(京都府初出店)
  • 2024年2月 和歌山大学と「地域社会の発展と学術の振興を目的とした連携協力に関する協定」を締結

経営理念はどういうものですか。

≪経営理念≫
『高い志の基、食文化への貢献』
『地域の皆さまのお役に立つ松源』
『お客様を尊敬し、信頼と感動をお届けすること』の3つを経営理念に掲げ、 お客様にご満足いただける店舗づくりをおこなっています。

事業内容を教えてください。

主な事業はスーパーマーケット事業です。ボタンを押せば、自ら買い物に行かな くても、商品が届く時代ですが、お客様が直接商品を見て、お買い物を楽しんでいただけるよう、 店舗を構えた販売方法に力を入れています。

一方で、お一人ではお買い物に行くことが難しいお客様や、近くにスーパーマーケットがなく、 お買い物を楽しむことができないお客様もいらっしゃるため、すべてのお客様が、 等しく食文化を充実させることができるよう、移動スーパーである「とくし丸」や、 ネットスーパーである「ゲンキ宅配便」など、新規事業の展開にも取り組んでいます。

店舗は、和歌山市内を中心に、和歌山県内に25店舗、隣の大阪府に18店舗、 奈良県に2店舗、京都府に1店舗、展開しています。

従業員数は約3900名となっており、正社員の平均年齢は約38歳と若手社員もたくさん活躍しています。 また、男女比率は、パートさんやアルバイトさんを含めると、女性が多くなっていますが、 正社員だけで言いますと、7対3と意外と男性が多くなっています。 現在は女性店長も3名いて、様々な方が活躍できる環境となっております。

(松源和歌山インター店)
(松源和歌山インター店 お買い物バス)
~それでは具体的な取り組みについて伺いましょう~

独自の取り組みはありますか。

弊社の独自の取り組みは、特定の曜日・特定の時間に特売を行うのではなく、常に低価格で、 いつも同じ価格で商品を提供するEDLP(Every Day Law Priceの略)業態を取り入れていることです。

一般的にスーパーマーケットというと、チラシ広告を入れての特売をおこなう企業が多くなっていますが、 弊社は、日替わりの特売を行う広告を取りやめて、お客様がいつ来られても安く、ストレスなく お買い物をしてもらえる状況をつくりだしております。このように、EDLP業態に業態変更をしたことがきっかけとなり、 現在は売上高も右肩上がりになっております。

また、中にはSDGsに関わる取り組みもあり、例えば、農家様と弊社農産チームが直接取引をさせていただき、 少し曲がっていて、単品では販売できない野菜なども一括で仕入れ、弊社岩出の惣菜PCセンター (プロセスセンターの略)で加工し、惣菜として販売するなどの取り組みもおこなっております。

(生鮮食品コーナー)
(お惣菜コーナー)

仕事について

職場毎の業務内容について、教えてください。

① 営業本部(販売部・商品部・岩出センター部)
営業本部の中核は、お客様から最も近い「店舗」になります。
店舗では、競合店の価格や、日々の販売実績を見ながら、陳列業務や発注業務をおこない、 お客様に喜んでいただける売り場づくりに取り組んでいます。
また、各店舗の方向性等を考える販売部や、商品の仕入れに関わり、各メーカーとの商談や、 農家さんとの取引などをしているバイヤーが所属する商品部など、 お客様に商品を届けるまでの業務にあたっている部門があります。
岩出センター部では、メーカーや問屋から一括で仕入れた商品の一部をセンターの在庫としてストックし、 そこから各店舗に配送する業務を行っております。
② 管理本部(財務経理部・開発部・総務人事部)
管理本部には、30名~40名の職員が在籍しています。
管理本部には、会社全体の資金や支出入に関わる業務をおこなう財務経理部や、新規・既存店舗の開発・改装等に関わる開発部、 人材育成や従業員の給与・評価等の管理を行う総務人事部があります。
主に、営業本部が円滑に回るようフォローすることが管理本部の業務となっております。

職場の雰囲気や仕事のやりがいについて教えてください。

弊社の特徴は、普段からお互いを役職名ではなく、“さん付け”で呼び合うところです。 部門異動や店舗異動もありますので、「わからないことを聞く・教える」といったことが社内に浸透しており、 話しやすくて温かい雰囲気が感じられます。

会社としての上下関係はありますが、何か困ったことがあったとしても、誰かが率先して助けてくれるような環境が自然とつくられています。

≪採用教育課 課長 石川晃喜子さんの経験談≫
私自身は店舗のレジ事務課からスタートし、店舗業務を学びながら、本社業務・副店長業務と様々な経験をしてきました。
本社業務と副店長業務の間には、結婚・出産なども経験し、プライベート面も生活が大きく変わり、産休や育休も取らせて いただきました。育休後は、レジ業務課で一旦復帰させていただいた後、副店長を経て、店長職に、現在は本社に戻り、 採用教育課の課長に着任しております。
就職活動中の学生の方や、新入社員の方の中には、1つの部署で長く働きたいと思っている方もいらっしゃると思いますし、 実際、1つの部門で長く働いている方もいらっしゃいます。それでも、会社としては、ジョブローテーションをとおして、 色々な部署を経験して、色々な知識を培ってもらいたいと考えています。
それらの経験はひとつひとつ自分の力になっていきますし、何かあったときの対応も臨機応変にできるので、 そこは、当社の強みであるかなと思っています。

社員の育成はどうされていますか。

新入社員の方には、仕事とプライベートをうまく両立できるように、会社に慣れるまでは、生活環境が大きく変わらない、 自宅から通える範囲の職場で働いてもらっています。 徐々に職場に慣れて、“県外の店舗へ行ってみたい” “一人暮らしをしてみたい”といった配属先の希望や “物流の仕事をしてみたい” “バイヤ一になってみたい”といった職種替えの希望が確立してきた場合には、 その都度臨機応変に対応させてもらっています。

研修制度は、まず入社して1週間~10日ほどは、一般的な社会人としての知識を身に付けてもらうための、 本社での基礎的な研修、店舗に配属されてからの、基本的なレジ研修・OJT研修があります。 また、各店舗に配属されてからも、月1回は本社で新入社員のフォローアップ研修をおこなっており、 各グループでディスカッションをしたり、店の課題や、自分がどういう仕事をどういうふうにしたらいいか、 といったことを同期と語り合ってもらう研修を実施しています。 また、その機会に、楽しいことから不安なことまで、現状の想いをお伺いするヒアリングも実施しています。

他の研修制度としては、主任、管理職の育成研修があります。中でも、管理職や店長職の研修では、国内の研修だけでなく、 アメリカ研修なども実施しており、毎年様々な地域のスーパーマーケットの視察に出向いています。

令和7年度にはアメリカのテキサス州で海外研修をおこないました。
本社役員や店長、課長が中心の研修ではありますが、若手社員や新入社員も数名参加し、現地のスーパーマーケットの視察をおこないました。

その他に福利厚生制度はありますか。

基本的な福利厚生事業としましては、年1回の健康診断や産業医によるストレスチェック、有給および、産休や育休の取得が可能です。

また、年間休日は110日と他業界と比べると少し少ないですが、年に1回、自分が記念日だと思う日に休むことができるアニバーサリー休暇などもありますし、 シフト制であるため、調整がしやすく、有給休暇が取得しやすい環境も整っています。

そのほか、弊社独自の取り組みとして、ふぐ調理師免許(水産課配属)の取得や、衛生管理者(店長・管理職)の資格取得なども、支援があります。 役職や・配属部門に応じて、必要となる資格等に関しては、受験料・諸費用等は会社で負担し、資格手当も支給しております。

今後の目標や計画について

今後の目標や計画について教えてください。

関西圏で新店舗を増やしていくという目標があり、春には大阪の住之江にも出店が決まっております。 また、「松源でしか買えない商品」として、PB(プライベートブランド)商品の拡大も考えています。

現在は、パン・お米・牛乳とPB商品を展開しておりますが、最も人気がある、松源牛乳を使って何か商品化ができないか、という新しい取り組みを商品部の洋日配 課部門で進めています。

採用について求める人材について教えてください。

自身の意見を持ちながらも、素直に人の話を聞くことができる人物や、その上で様々なことへ挑戦しようと行動ができる成長意欲のある人物を求めています。

様々な提案を聞き入れる社風がありますので、たとえ失敗しても、その原因を追求して、また次に生かしていけるような考えを持った、前向きな方に来ていただきた いです。

最後に現在就職活動中、今後活動する方へのメッセージをお願いします。

社員の平均年齢38歳と、若い社員が活躍している会社と思われますが、中には勤続年数が長い社員もいて、 その方達が培ったノウハウを若手社員が学び、教えてもらいながら“今お客様が求めていることは何か”  “自分たちの業務はこれで合っているのか”と業務を振り返り、カイゼン活動を行っている会社です。

常に新しいことにチャレンジしてもらえる環境がありますので、“成長したい”と思っている方“様々な経験がしてみたい” と感じている方に是非来ていただきたいと思っております。

インタビューを終えて

和歌山市の玄関口、JR和歌山駅東口から東へ向かう国道24号線沿いに『株式会社 松源』さんの本社があります。 対応していただいた石川晃喜子さんと山田真子さんは、暖かい雰囲気を持たれた笑顔が素敵な方々で、 「お互いを“さん付け”で呼び合い、上下関係のない話しやすくて温かい雰囲気が感じられる職場」が目に浮かんできました。

松源さん独自の取り組みである特定の曜日・特定の時間に特売を行うのではなく、朝でも夜でも何時に来ても常に同じ値段で買える、 お客様にストレスなく買い物をしていただける価格設定も魅力的で、あらゆる層のお客様のことを考えたことなのではと感心させられました。

『株式会社 松源』さんは令和7年7月で創業65年になります。さらに100周年に向かって益々のご繁栄を祈念いたします。

本日は本当にありがとうございました。