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第68回 “ユニークなアイデアで、独創技術をつぎつぎと”
伏虎金属工業株式会社

業種:
製造
職種:
ものづくり/

きらり輝く元気な企業 第68社
ご紹介する企業は、どこまでもオンリーワン製品を開発する“伏虎金属工業株式会社”です。
 
  ( 伏虎金属工業株式会社 )

今回は、代表取締役社長 前田寛二さんにお話を伺いました。
 
    ( 前 田 社 長 )
Q.会社の経営理念を教えてください。
 「我々は優良なる企業のベネフィット(利益)に貢献できる優良なる企業である自負を持つ」を原則としています。弊社の製品を購入していただき、その製品を通じて取引先企業に様々なメリットを提供し、社会に貢献します。

 

 

Q.事業内容について教えてください。
 弊社は、独自開発製品のベーンポンプ、スクリューポンプのメーカーであり、ユニークなアイデア独創的な技術で様々なポンプを製作しています。 
 弊社の設立は、私が父親の営む会社へ就職したことが始まりです。そこでは鋳造会社に材料を納める仕事をしていましたが、20歳のときに「このままでは将来性がない」と思い、鋳造品の機械加工を始め、2年後に有限会社伏虎金属工業へ社名を変更しました。名前の由来は、和歌山城、別名:虎伏城が近くにあるという事で『伏虎』を、そして材料の卸業と機械加工の意を込めて『金属工業』を用いて『伏虎金属工業』としました。

 機械加工業という“ものづくり”を始めたからには、何か自社製品をと考え、昭和55年、自吸力の高いラジアルベーンポンプを開発しました。以来、小型ベーンポンプや二軸スクリューポンプをはじめ様々なポンプを世に生み出してきました。

 その中でも大きな開発は、現在広告塔にもなっているデフォーミングポンプ(脱泡機能付VQ型(以下VQ型))ブレンディングポンプ(攪拌<かくはん>機能付2軸スクリューポンプBQ型(以下BQ型))です。VQ型は、真空ポンプを連結させて脱泡機能を備えた業界初のポンプであり、送液しながらの脱泡を可能にし、その結果、移送液のエア混入による様々な問題を解決しました。またBQ型は、複数の液体をムラなく攪拌し、移送しながら混合を実現したポンプです。

 VQ型もBQ型も他の機能を持たせることにより複数台必要だった所を1台のポンプで対応できるようにして、設備費や生産コストの削減に貢献しています。弊社は今後もオンリーワンの製品を開発し、お客様のベネフィットに貢献する商品の研究・開発を行っていきます。
  
   ( 工 場 内 風 景 )

Q.仕事をする上で心がけていることについて教えてください。
 心がけていることは、工場内の作業現場を歩いて、従業員が働いている姿を見ることです。書類や数字だけを見るのではなく、直接現場を見ることで発見できる事は多くあります。モノづくり企業であるので、できるだけ現場に出るようにして、従業員とコミュニケーションを取りながら、安全に対する配慮作業の進め方など様々な改善点を挙げ、その事で効果があがったときは嬉しいです。

Q.これからの事業展開・展望を教えてください。

 食品、ケミカル分野を中心に販売していますが、医薬品・化粧品業界に注力して販売していきたいと思っています。現在のポンプの性能をさらに向上させるだけでなく、サニタリー性を向上させ洗浄の手間をより軽減する製品開発や分解せずに洗浄できるCIP洗浄機能の付いた製品開発に力を入れ、「真にお役立て頂ける独自製品」を生み出し、イノベーションに貢献していきたいと考えています。

 

 

Q.会社の福利厚生や取組について教えてください。


 職場環境を整える一環で、粉河工場では今年
1月中旬から工場内に冷暖房設備の設置、快適な職環境になっています。また、熱中症予防として、夏場の3ヶ月間スポーツドリンク飲み放題の実施や冬場の防寒対策ではジャケットの下に着用するインナーの支給をしており、従業員からは好評を得ています。

 また毎年12月にお店を貸し切っての忘年会を開催し、本社・粉河工場・東京営業所の従業員が一堂に集まり、みんなで食事や景品付きのゲームをして一年間の労を労います

  

        ( 粉 河 工 場 ) 

Q.職場の雰囲気について教えてください。


 小さな家族のような会社を目標にしており、アットホームな感じの職場になっています。毎月1度、東京営業所はテレビ電話での参加になりますが、本社において、粉河工場の従業員も集めての午前中に全体会議を開き、情報の共有を図っています。会議後は、お弁当を手配して従業員同士の親睦を目的にみんなでお昼ご飯を食べています

 また、全体会議の後に粉河工場の従業員を集めて「粉河ミーティング」を行ったり、「ポンプ会議」を行ったり、会議では、年齢に関係なく意見や提案が出て、活発な雰囲気になっています。

 

 

Q.求める人材や研修について教えてください。
 採用する側として求める人材は、①意欲のある人 ②ホウレンソウ(報告・連絡・相談)ができる人 ③身だしなみがきちんとしている人の3点です。

弊社はモノづくりの会社なので、「こんなことしたい」「あんなもの作ってみたい」という思いを持っていて欲しいです。良いアイデア・面白いアイデアならチャレンジしてもらえる環境は作っています。またホウレンソウができる人は成長する事ができるので、報告する場や相談しやすい職場づくりを心がけています。

 研修制度は、新人社員研修から始まり、OJTを主とした技術教育制度、必要な資格取得を応援するなど各種資格取得制度を設けています。また、意欲のある従業員に対する投資は惜しまないように考えており、外部講師を招いてCAD講習や社外研修、通信教育、ポリテクセンター等の各種受講も支援しています。

 

 

Q.現在求職中の方へのメッセージをお願いします。
 自分にあった仕事・やりたい仕事をきちんと認識して就職先を見つけて欲しいと思います。企業研究に力を入れずに就職活動をすると、ミスマッチから就職したのに辞める事になってしまいます。会社側も従業員に期待を込めて採用をしているのですからミスマッチは避けたく、「将来をかけて本当にやりたい仕事かどうか」という事をしっかり研究して見極めて、納得した仕事に就いて下さい