第51社 “創業の立志を永遠の未来へ。”

きらり輝く元気な企業 第51社
ご紹介する企業は、和歌山発祥の研究開発型化学メーカー“株式会社日本化学工業所”です。

 
    ( 株式会社日本化学工業所 )

今回は、代表取締役社長の田中俊一さん、取締役の田中信吾さん、技術部開発室の福本敦史さんにお話を伺いました。

 
  ( 田中俊一社長と田中信吾さん )


Q.会社の経営理念について教えてください。

 弊社の経営理念(創業の立志)は「額に汗して、よりよい商品を製造し、より多くの人々に喜んでいただく」です。企業は社会から必要とされて存在しています。この経営理念は、全部署・全社員で、社会から必要とされ、世の中の人々のお役に立ち喜んでいただける、よりよい製品の開発・製造・販売を誠実に一生懸命に行うことを意味します。
 また弊社の社是は、「健康・和・衆智、そして親孝行」です。弊社の社是は、経営理念のもと、全社員の共通の目的である「会社と社員の繁栄・幸せ」を実現していくための行動指針です。つまり、全社員が心身ともに健全<健康>で活力にあふれ、「会社と社員の繁栄・幸せ」の実現に向かって方向性をそろえ<和>、知恵を出し合い協力し<衆智>ていくということです。
 そして、「親孝行」とは、仕事を行う社員一人ひとりの健全性の象徴であると共に、その社員の集団である会社の健全性の象徴です。社員一人ひとりが親への感謝の念を常に持ち、それに報いようとする気持ちがあれば、人や物そして自然に対する感謝の気持ちを忘れず、仲間やお取引先・関係先・お客様を大切にし、社会や人々のお役に立てる仕事ができます。そのような会社だからこそ、健全な会社として発展していくことができると考えております。

 
          ( 社 是 )


Q.事業内容について教えてください。

 弊社は1920年に創業した有機化学工業では日本で最も古い会社の一つであり、社業は“社会に役立つよりよい化学品の開発・製造・販売”です。弊社の製品は、大きく分けて合成染料、蛍光増白剤、特殊機能性化学品です。
 合成染料は、繊維を始め色々なものを染めるのに用いる色素となる物質ですが、特に弊社では日本でも先駆けとして紙・パルプ用の染料に力を入れてきました。その中でも主に板紙や段ボール用の染料が多く、その他、ファーストフードのテイクアウト用の紙袋やブランド品のパッケージなど多くの紙製品にご使用いただいています。
 蛍光増白剤は、白地のものをより白く見せるために使用され、合成繊維用と合成樹脂用があります。合成繊維用では白いワイシャツや医療用のユニフォーム、様々なスポーツウェアなどに使用され、合成樹脂用は様々なプラスティックに使用されている他、探傷剤や検知剤的な用途、また電子材料にも使われています。
 特殊機能性化学品については、メッキ関係のものに加え、電子基板の回路パターンの形成に有効な化学品を開発し、テレビやパソコン、携帯電話、ゲーム機の基板に使われています。最近では、スマートフォンやタブレット端末用の高精細な基板に有効な製品を開発し、特許を取って製造・販売させていただいております。

  
       ( 作業風景 )


Q.仕事をする上で心がけていることを教えてください。

 弊社は、創業以来97年に渡り、創業者の教えを守り、「信用」「独自技術」「人間尊重」の企業経営を目指しております。企業の経営資源はヒト・モノ・カネ・情報・時間といわれますが、「企業は人なり」で、人がもっとも大切です。弊社は2020年の創業100周年に向けての会社方針の一つとして、“社員がより安心して力を発揮できる、よりよい会社づくり”を目指しています。その為には、社員さんとその家族がより安心・安定して生活ができるように業績の安定と拡大が必要であり、また社員さんが仕事を通じて幸せを感じられる会社である必要があります。社員さんの心に“日本化学工業所でよかった”と充足感を持ってもらえる会社にしたいと思っています。


Q.これからの事業展開や展望について教えてください

 弊社は、3年後の2020年に創業100周年を迎え「長寿企業」の仲間入りをしますが、3つのことを目指しています。
1 日本の合成染料の発祥の地である和歌山の染料化学の伝統を絶やさず、独自技術で更によりよい製品を開発し社会貢献していく。
2 小さくても質の高い、強い会社にしていく。
3 社員一人ひとりがより安心して力を発揮できる、よりよい会社にしていく。

 現在、このための全社方針として「お客様に末永くお引取りしていただける信頼されるメーカー」を掲げ、全社員で一丸となって ①売れる独自製品の柱づくりの強化 ②競争力のある業務体制の再構築 ③仕事力・組織力(チーム日本化学)の強化、に取り組んでいます。
 将来に向けた製品開発では、長年に渡り培ってきた独自技術を駆使し、高品質の新規染料の開発に加え、電子材料分野や新エネルギー分野の高度なニーズに対応した新規の素材や色素の開発を積極的に進めていきます。


Q.会社の福利厚生について教えてください。

 弊社の福利厚生は、社員旅行などの一般的なものに加えて、「社員親睦補助金」「配偶者寸志」「年末会社配付品(寿司・精肉・清酒)」「奨学金(子女用)」「遺児育英助成金(子女用)」「定年慰労旅行・旅行券」など、社員さんのコミュニケーションの促進や社員さんの功労、社員さん及びその家族への感謝に関するものがあります。
 また、表彰制度においては、一般表彰の「永年勤続賞」「若獅子賞」「模範賞」「育成指導賞」「優秀職場(チーム)賞」「善行賞」の他、業績貢献に対する業績表彰を実施し、社員さんの様々な功労(努力と頑張りによる功績)を表彰しております。


Q.職場の雰囲気について教えてください。

 親孝行で心根の優しい良い社員さんがそろっていて、チームワークが良く、創業以来の家族的な雰囲気があります。また、正社員の平均年齢は37歳と若く、一方で、70歳近い社員さんも何人かいて、みんな仲良く働いています。

 
         ( 事務所内 )

 

Q.求める人材と研修について教えてください。

 親孝行で、共に“社会から必要とされ、人々のお役に立つより良いモノづくり”を志と夢を持ってできる、やる気のある仲間を求めています。
 全社(各人、各部署、全体)の仕事力・組織力を底上げする取り組みとしては、各部署業務に必要な力量を明確にし、その必要力量の習得・向上を日常業務におけるOJT社内研修ISOコンサルタントの指導による重点課題検討会などを通して実施しています。また、社外研修にも積極的に参加して新入社員からベテラン社員まで、社員教育の充実化を進めています。業務に必要な国家資格等の取得については、会社で全ての費用を支出し、奨励しております。そして、3年前から和歌山県の「わかやま塾」に次世代リーダーが参加させて頂くなど、将来の人材育成に力を入れています

貴重なお話をありがとうございました。
続いて入社2年目の福本さんにお話を伺いました。

 
        ( 福本敦史さん )


Q.御社を志望した理由やきっかけについて教えてください。
 和歌山県出身で、大学への進学を機に県外で一人暮らしをしました。そして弊社にご縁があり現在に至ります。就職活動をするにあたり、和歌山での就職にこだわりはなく、近畿圏内での就職を考えていました。最初は有名企業や大手企業を中心に企業研究をしていました。そのときに地元の企業も調べようと思い、和歌山の企業を調べました。その中で和歌山は日本の合成染料の発祥の地であり、化学工業が盛んであることを知りました。また合成染料は有機化学分野で、大学・大学院で研究していたこともあり、この業界に興味を持ちました。そして企業研究で弊社「株式会社日本化学工業所」に出会い、面接などを通して、社内の雰囲気や社長、社員の人柄に触れて入社を決めました


Q.現在の業務内容とやりがいについて教えてください。

 より環境や安全に配慮した原料を使用した青色の紙用の直接染料の開発をテーマとして行っています。染料の開発なので作ったものが色として目にみえる形で結果に出るので作っていて面白いです。しかし、クリーンな青色が作れても成分やコスト面などで様々な要因で失敗します。研究において99分はうまくいかず、試行錯誤の連続になり、つらく感じることもありますが、成功した時の達成感や、将来的に自分が開発した染料が世に出て、社会に役に立ちたいという思いで開発をしています。


.就職活動中の方へのメッセージをお願いします。

 最初は、何をしたらよいかわからなくて、名の知れた有名企業や大手企業を中心に就職活動を行いがちになってしまい、就職に関する視野が狭くなってしまいます。視野を広げるために、企業研究をしっかりと行って欲しいです。世の中には、知名度は低いがある業界ではトップ企業、独自技術を持っている企業などたくさんあるので、地元企業にも目を向けて多くの企業研究をして、視野を広げて欲しいです。情報が多いとミスマッチも減り、後悔することなく満足して就職活動を終える事ができます。
 自分から動かないと、企業は迎えに来てくれないと思うので、積極的に動いて欲しいと思います。

株式会社日本化学工業所